情緒溢れる細い長い迷路のような路地、寺山修司の映画のワンシーンを思わせるアートな室内、懐かしさを感じる暖かいこたつ、窓から見える尾道水道の長閑さ。朝、窓を開けるとふんわり漂ってくる「ネコノテパン工場からのパンの焼ける匂い。
個人的には、とても満足のいく素敵な宿でした。次回の尾道ツアーもここに泊まろうと考えています。
以下、尾道旅行を計画し、今この感想文を読んでいる人に私から少し注意点をお伝えすることがあります。
・宿までの道は歩いてしか行くことが出来ません。(でもその道筋がとても素晴らしい)
・トイレは洋式便器の汲取式。中を決してのぞき見ないほうがよいでしょう。悪臭も凄まじいので、梅雨の時期や夏場の時が心配です。
・寝具や備品は田舎の一般家庭にあるそれです。もしかするとそれ以下かもしれません。
・浴室は畳一畳分くらいの広さの中に浴槽と洗い場。恐ろしく狭いと感じる人もいるかもしれません。
・建具の一部が破れていたりするのはアート的な演出だと思います。
・実際に部屋に入ると、あらゆるものがそこらへんに立てかけてあったり置いてあったり、ほこりが積もっていたりで、ウェブサイトで見られる室内画像より少し違う印象を抱く人もいるかもしれません。
トイレの悪臭以外は私には実に瑣末なことなので問題ではありませんでした。スタッフは親切で感じがよく、非日常的体験を楽しみたい旅行者の皆さんに是非おすすめしたい宿のひとつです。